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宗教法人智恩寺

住所:京都府宮津市字文珠466
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文化財紹介

 

 

智恩寺めぐり
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【1番】 文 殊 堂


雪舟筆の「天橋立図」(国宝)には天橋立南端の本寺も描かれ、現存する多宝塔のほかに、裳階(もこし)付で宝形造とおもわれる建物が描かれています。現在の 文殊堂は裳階(もこし)付ではありませんが、屋根は宝形造であり、桁行柱間は裳階と同じ五間です。この建物が現在の文殊堂と同じものであるかどうかの確徴 はありませんが、内陣の四天柱には十三世紀初めに遡るものがあり、その形姿は中世のたたづまいを継承していると思われます。
 

文殊堂が現状のように改められたのは、明暦元年(1655)から始められた、宮津藩主京極高国による修理によるものです。
 

屋根はわずかに照り起(むく)りを帯びた優美な宝形造で、正面に三間の向拝を葺き降ろしています。現在は銅版葺ですが、宝珠の銘文によって明暦三年(1657)に屋根の葺き替えが行われたことが、今回の修理で判明しました。旧状は檜皮葺であったとみられます。
 

向拝(ごはい)以外の柱はすべて円柱で、前面から側面にかけて擬宝珠高欄付の落縁を巡らしていま す。前寄り二間通りの外陣(げじん)は柱を省略した広い空間として、周囲を吹き放して多数の参拝者を迎えています。正面中央の二本の柱の木鼻の唐獅子は、 それぞれ少し外側に顔を向けています。
 

桁行三間の身舎(もや)を内陣とし、三方の庇(入側)は吹き放しの化粧屋根裏としています。内陣 は天井が折上小組格(おりあげこぐみごう)天井という丁寧な造りになっています。中央に四天柱を立て、来迎壁をつくって唐様須弥壇(しゅみだん)を設けて います。 装飾的な細部のつくりは全体に上質で、四天柱の木鼻は近世初期の調子をよく示しています。
 

明暦修理の棟札には、内陣の四天柱は腐っておらず「草創之本柱」であると記されています。今回の 修理中、正和三年(1314)や文永七年(1270)という鎌倉時代除の年号を示す墨書が見つかりました。来迎壁の背面に両界曼荼羅や仏画が描かれていた ことも判明しました。四天柱のなかの一本、すなはち須弥壇に向かって左の柱には、貞和三年(1347)二月から三月にかけた七日間の参籠を記念した次の釘 書が見とめられます。
 

二月廿七日従三月四日迄 貞和三年三月四日 七ヶ日参籠沙門道俊義超是也

このほか嘉吉元年(1441)、文安三年(1446)と読める釘書もあり、棟札の記事を裏づけしています。